[第9回] MOTO1 2006年シーズンを終えて。

10月22日の九州セキアヒルズにおいて開催されたMOTO1が今シーズンの最終戦となりました。
opbは仕事との兼ね合いからセキアヒルズのMOTO1にはエントリーを行いませんでしたが、最終戦のMOTO1クラスの結果はまるで翌週にスペイン/バレンシアにおいて行われたMotoGPの結果に勝るとも劣らない大逆転チャンピオンが決定するといったエキサイティングなものとなりました。

(MOTO1 Promotions Official Site   http://www.moto-1.jp/

私たちはこのMOTO1というカテゴリーのレースにホイールという部品を介して参加していることになりますが、現状のMOTO1でのマルケジーニM10S MOTARDの存在はまだまだ特殊なもので、いわゆるスポークホイールが中心的な存在です。
しかしopbという選手の協力の下に今年1シーズン実戦でテストした結果は決して悲観的なものではなく、将来的な戦闘力という点において多くの可能性を得ることが出来たと確信しています。(ちなみにAMA Super Moto & X-GAMEではM10S MOTARDを装着したJeff Wardがシリーズチャンピオンを獲得しています!)
そして前向きで惜しみない協力をしてくれたopbには心より感謝をしています。
opbは来シーズンに関しては諸事情によりMOTO1への参戦が可能かどうかまだ決定していないとのことですが、是非とも体制を整えて参戦して欲しいと願っています。
今回のコラムはMOTO1第5戦-6戦のレースレポートです。(報告が遅れましたことをお詫び申し上げます。)
今後のコラムについてはopbからまだまだたくさんの話を聞きたいと思っており、レース以外のことも含めてアドバイスやノウハウを提供して欲しいと願っていますので、この先もコラムを続けてもらえないものか交渉を行っていきます。

■レースレポート by opb

皆様おひさしぶりです。
今回はずいぶんと間が空いてしまいましたが、第5戦鈴鹿ツインサーキットと第6戦ツインリンクもてぎの参戦結果です。


MOTO1第5戦 鈴鹿ツインサーキット (9月10日)

まず、鈴鹿ツインサーキットですが・・・

●リザルト(結果) 天候=ドライ
予選タイムアタック総合18位
予選ヒートB組 グリッド9番手スタート⇒7位ゴール
決勝グリッド 14番手スタート⇒13位ゴール

今回は昨年の鈴鹿サーキットの南コースではなく、鈴鹿ツインサーキットという新設のサーキットで開催されました。
このサーキットはMOTO1開催サーキットの中で最長と思われるコース全長が約2km、直線部も400m以上有り最もスピードが出るコースと言えます。前日練習より走りましたが、数日前に降った雨によりダート走行がキャンセルとなり、フルターマック(舗装コースのみ)にて練習となりました。タイヤテストとファイナルの確認(最終減速比の選択-確認・・・コースに適したギア比とするためにスプロケットの歯数を選択する作業のことを言います。)をし、一本目を終了。
で、今回からミシュランが新しいコンパウンドのタイヤを持ち込んできたので、比較テストを行いながら走行をしました。2本目は雨が降ってきたので、比較走行が出来ないのでキャンセルしました。
3本目、この日の走行はトータル4本しかないのでさすがにレインコンディションでも走らなければと、コースイン直前にレインタイヤに交換したのですが、1周回ってみたところウェット状態なのはホームストレートのみという状況で、急遽ピットインしスリックタイヤに交換して走行。このときの新しいコンパウンドが良かったために、4本目はそのタイヤのままもう少しロード寄りにセットを変更、ファイナルもさらに詰めることが出来、一気に2.5秒アップし良いフィーリングで練習を終了。

なんてったって高速コーナーが速く走れる!
そう、ここでマルケジーニのホイールは最高の仕事をしてくれました。実は、ダート部分を考慮して足を結構柔らかく作ってきたのです。
ただ、そうするとロード部分のコーナーが遅くなりそうだったんですけど、マルケジーニのホイールと新しいコンパウンドのミシュランタイヤのフィーリングは今までで一番良い物でした。
良い感じで終われたんですけど、ダートを走ってないのでいまいち不安です。

さて決勝日は、ダート部分とホームストレートにシケイン状に設けられたジャンプをどうするかについて、朝一から話し合いましたが結局は試走をすることに・・・。生け贄はレアルエキップ社長の河合さんです(笑。まだ、朝一の濡れたダートを走って、タイヤに泥が付いたまま1コーナーに飛び込んでいきます。
あ、やっぱり曲がれませんでした(笑
でも、乾くだろうという判断でそのままダート全部を使用することになりました。

練習走行では、コースが変わったためにそれに慣れるのとファイナルの再確認をメインに行いましたが、2連ジャンプのランディングが荒れていて、うまくこなすことが出来ないまま終了(転倒1回)。

予選タイムアタックは、ロード部分が速い中島選手(昨年の鈴鹿サーキット南コースでのMOTO1では優勝しています。)に付いていきタイムアップを計りますが、その中島選手の調子がいまいち良くないようで(後から聞いたらセットアップがどっちつかずになっていたそうで)、若干のタイムアップをしただけで終了・・・しかも転倒1回で結果は総合18位。

予選ヒートは2組に分けるため9番手からのスタートですが、相変わらず2連ジャンプのランディングが荒れているために、予選落ちしないためにも逆に飛ばないで確実に通過する方を選びました。スタートはちょっと失敗したのですが、なんとか挽回して6位の高山選手を追うのですが、なかなか差が縮まらなくて焦ってミスを連発、結局そのまま7位でした。
今回のポイントはダートの2連ジャンプです。MX国際A級でも、ラインをミスすると飛べない、またはそうでなくても失敗する可能性(転倒)が高かったので、飛ばないでいかに速く走るかを考えていました。

決勝はスタートもうまくいき10番手前後で1コーナーに入ったのですが、4コーナーで前を走る高山選手に予想外の動きをされてしまい、接触を避けるために転倒しかけ大きく順位を落としてしまいました(たぶん17,8番手前後)。その後は冷静に1台ずつ抜いていき、上位陣のダートでの転倒脱落もあり、13位で終了しました。タイムで見ても一桁は何とか行けたと思えるものだったので、最初のミスが悔やまれます。
実は決勝時には、2連ジャンプのランディング部もだいぶ固まってきて変な轍(わだち)の出来方が少なくなって、飛ぶライダーも多くなったのですが、一回も飛んでないのに決勝時にいきなりは飛べないという、まあ、はっきり言って「チキン野郎」でした(泣
ただ、今回の鈴鹿はコースづくりにおいて、多くの警鐘を鳴らしたのではないかと思っています。事実、この鈴鹿戦の後多くのホームページ上やライダー同士で、コースに関する議論がありました。個人的な意見ですが、ダブルジャンプ(今回ぐらいのサイズは)はあっても良いと私は思います。ただ、特設コースであるが故に、コースは荒れやすいことを考えると、テーブルトップの方が危険性は少ないのではないかと言うこと。ジャンプのランディングは、滑り止めを施した板ジャンプとかは良いんじゃないですかね。ジャンプにおける問題のほとんどが、角度と轍だと思いますので・・・。
また、今後日本のモタードの行くべき方向に「AMA型」か「ヨーロッパ型」どちらがよいかと言うことが挙げられます。個人的には、ヨーロッパ型の方が現状を見る限りは、スーパーモタードの人口を増やすという観点から見ると良いような気がします。
ヨーロッパ型は比較的高速のロード部分と、ダートはフラットでジャンプはシングルかテーブルトップ(一部ダブルっぽいのもあり)、バンクが比較的多いような気もします。
対してAMA型はジャンプが多くしかも大きいですね。ロードとダートの比率も近い物があります。
ヨーロッパのスーパーモタードは、20年来脈々と続いてきたという歴史とノウハウがあって現在のコースになっていると考えています。
対してAMA型は興行型の典型であり、またモトクロス大国としてのバックボーンが有るが故にあの形だと推測しています。
あ、ただしXゲームは別物ですよ! あんなコースはAMAでも毎回作れませんからね。
現在の日本の状況からも、一般の方(街乗りや峠、林道等を楽しんでいる人たち)が気軽に始められるカテゴリーとしての確立の方が、将来的にこのカテゴリーを定着させるための方法ではないかと考えています。
まあ、この辺の話は長くなりそうなので、また今度にでも。


前日練習、ホームストレートです。かなり直線が長かったので目一杯伏せてます。

1回転んだ後ですね。マフラーとハンドガードに泥が…。サスが堅いのでステップは先端が接地しています。

予選ヒートのスタート直後です。

予選ヒートのホームストレート直前のジャンプです。振られたまま飛んだので向きが変わってません。

最初のダート区間直後の舗装コーナーです。結構土が出ていたので滑りやすく難しかったです。
photo by kuminee [ Kuminee’s WEBSITE  http://9.pro.tok2.com/~angelr93/ ]

鈴鹿ツインサーキット入り口(国道306号線沿いにあります。)
http://www.twincircuit.co.jp/

スターティンググリッドから1コーナーを見た映像です。

1コーナーへアプローチする選手たち。比較的ストレートが長くエキサイティング!

第1ダート区間のジャンプ。今回はこのセクションが大きく成績に影響した。

第1ダート区間後のターマック。ダートの砂が入るので意外とテクニカルなコーナーとなります。

ストレート中間に設置されたシケインを兼ねた第2ダート区間。ここを抜ければゴールです。

スタート前、ホンダの中川選手と言葉を交わすopb。その後ろにはあの平さん(選手)がいます。

opbのチームメイトの千葉さとし選手。今回のような派手なジャンプよりとにかくドリフトが好きなのです。

opbをはじめ多くのトップライダーにタイヤを供給するMICHELINのサービス風景。M10S MOTARDはタイヤ交換の優位性も含めて高評価を得ています。
 

MOTO1第6戦 ツインリンクもてぎ (10月1日)

さて、そんなチキンな気持ちのまま、モテギです(笑
今回はさらに柔らかくした足周りで、挑みました。(どんだけ堅かったんだよっていうツッコミは無しで)

●リザルト(結果) 天候=ドライ
予選タイムアタック=11番手
予選ヒートレース=13位
決勝=10位ゴール

モテギのレースは、南コースと言われる広い広場のような所に特設会場としてコースを設定して行われます。特徴として、ヨーロッパの市街地コースのような感じで、ダートが少なくハイスピードなために私個人は得意なコースです。昨年は調子が良かったのに、1コーナー進入でチャタがひどく、しかも決勝1週目の森田選手の転倒の影響で、ほぼ最下位まで落ち込んでからの追い上げとなりました。

でも、今年はマルケジーニのホイールのおかげで全然チャタりません!!
しかも、1コーナーの路面が荒れていて、去年より難しくなっています。
前日の練習からファイナル、タイヤ等順調にセットアップを進め、途中前回表彰台の選手と絡んでもそんなに離されることもなく、良い感触で前日練習を終了しました。

決勝当日、朝のフリー走行でセットアップの確認、コースはダートに石が多くパンクに注意をしなければならないと思っていました。すでにこの時点で数人がパンク・・・気をつけないと走行不能になります。前日は1分11秒台だったこともあり予選タイムアタックはタイヤを新品に交換して目標を10秒台に設定。多分トップは9秒台前半と読んでいたのですが、なんと8秒台前半(上位2名のみ。3位とは1秒差)。私は目標の10秒台に入れたのですが、結構上位のタイム差が無く11番手。

ヒートレースは、1週目の1コーナーで若干遅れ(またかよ)、そのままダートの入り口で転倒し掛かったライダーに引っかかり、順位を下げてしまいました。今回のコースは抜きどころが無く、1周のラップタイムで2秒差があってもなかなか抜けません。何度も追突しそうになりながらも結局13番手で終了。

決勝は、スタートで前に出たかったのですが、イン側のグリッドであったために1コーナーでかぶせられてしまい、またも大幅に順位を落とします。しかも、前で転倒者が出るたびにショートカットする選手が続出。「え〜、そこ走って良いの?」とか思いながらも、ひたすらブレーキングでインを狙い突っ込みます。途中で2個目のダート立ち上がりで、寄せられて抜かれます。よく見たらポールの松本選手でした。彼は、フォーメーションラップでパッドピンが脱落するというトラブルでピットスタートだったのですが、もう追い上げてきたようです。
「彼についていけば、前のライダーを抜きやすいな」とか考えていたのですが、松本選手であっても前のshinyo選手を抜くのに2周を費やしています。「あ〜彼でも、やっぱり抜きづらいのね」と思いながら、なんとかshinyo選手をかわしたところでレース終了。
途中、佐合選手がパンクでリタイヤしたりと、内容は結構波乱でしたね。今回もレースが終わってから、色んな所で速い選手の画像等を見ながら、もう少しバネレートを落として、その足でロード部分を速く走れるようにしないとダメだなと感じました。

モタードのサスセットは本当に難しいです。
特にダート部分のスキルがないのに、ロード部分に偏ったセットにすると私みたいに「本当に」速く走れません。

今年、私は最終戦の九州セキヤヒルズに出場しないので、ツインリンクもてぎが私にとっての最終戦となりました。
なんか今年は消化不良ですね。うまくいったレースが一回もありませんでした。
毎年、足周りは新しい試みをして煮詰めてきたのですが、やっとまとまってきた感じはあります。
もう少し、コレを煮詰めれば良い物になると思うのですが。
そんなわけで、今年のレースは終わりましたけど、明日もテストに行きます(笑


Writing by opb ( garage obp 大森裕記)


予選中の4コーナーの走り。

最初のダート区間から次のダート区間を結ぶ舗装区間の走行風景。かなり滑りやすかったです。

最終コーナー立ち上がり、直線が長いのでかなり伏せているライダーが多かったです。

決勝レース中の4コーナーのコーナリング〜私はフロントのバネが堅いのでフロントブレーキをかなり使ってスライドをさせます。
 
photo by kuminee [ Kuminee’s WEBSITE  http://9.pro.tok2.com/~angelr93/ ]

コースインを待つMOTO1パイロットたち。(その1)

コースインを待つMOTO1パイロットたち。(その2)

スタートを待つopb。真剣な眼差しの先にあるものは・・・。

opbの後姿。来年もこの勇姿が見られることを願う。

MOTO1クラス決勝スタート。

■“Jeff Ward(ジェフワード)”がお台場を走る! by opb

あ、そうそう12/2〜3とお台場にジェフワードが来るらしいですよ。

http://www.d-games.jp/index.html

あと、とある日本人選手がAMAのスーパーモトに出場するとか・・・。
なんせ「チャンピオン」ですからね、これで日本のレベルが分かりますね、楽しみです!

 

では、また次回。


Writing by opb ( garage obp 大森裕記)



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http://9.pro.tok2.com/~angelr93/

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